2頭目の仔犬を迎える事は飼い主様にとってはとても嬉しく、ワクワクしますが、
先住犬にとっては環境の劇的変化になります。
今までご家族の注目が先住犬にあったのが、分散される、
または先住犬よりも仔犬の方へ飼い主様の意識がいく事は
先住犬にとって決してうれしい状況ではありません。
2頭仲良く遊んで欲しい、
お揃いの服を着せてお散歩したい・・
など、思い描く飼い主様の理想とは逆に先住犬にとっては
とてもストレスがかかる状況です
多頭飼育で一番難点になるのが、犬同士の依存です。
2頭目の犬が先住犬に依存して精神的な自立が出来ない状態になる事が多く
依存が始まるのはとても早く、気が付いた時には手遅れになります。
仲良く遊んでいるから、大丈夫
お兄ちゃん、お姉ちゃんの事が大好きみたい・・・
と思っていると、知らぬ間に依存が始まっています。
よくある行動は
一緒にお散歩すると他犬、他人に吠え始める
先住犬がおしっこした場所におしっこする
依存している犬だけになると、挙動不審になる、固まって行動できない
これらの行動が見受けられると要注意です
依存が始まると、劇的に環境を変えない限り、自立させる事は難しくなります。
依存が始まる前に、飼育環境の管理を行う事が大切です
- 先住犬を最優先する
仔犬が好きな犬もいれば、嫌いな犬もいます。2頭仲良く遊んで欲しい願いは、飼い主様の理想で
先住犬にとってはいい迷惑にもなりかねません。2頭目を迎えてからの最低1か月は可能な限り
今までと同じ生活を送らせてあげましょう。寝床は別々に食事も各犬たちのクレートの中で与えましょう!
- 飼い主様との関係性を先住犬よりも先に築く
仔犬を迎えて数カ月は先住犬との関わりを制限します。
なぜなら、同種である犬同士の方が自然に関係性を築く事が出来、
異種である人間は積極的に介在しないと関係性を築く事が出来ないからです。
まずは飼い主様が大好きな存在、目を離せない存在になる事が大切です。
- 2頭セットで行動しない事
なんでも一緒に行動する方が良いと思いがちですが、
実は別々の方が犬たちお互いにストレスなく生活する事が出来ます。
出来る限りお散歩も別々にお家の中でも常に一緒にいるのではなく、
構ってあげない時はそれぞれのクレートの中で休ませてください
- 1頭ずつの時間を作る
いつも一緒にしてあげるのが良いと思いがちですが、
それぞれの時間を設ける事はとても大切です。
待っている犬が吠えようが何をしようとも、待たせて、
順番にコミュニケーションを取る時間を設けましょう!
2頭一緒にお散歩、遊ばせると飼い主様にとっては楽な状態なので、
ついつい一緒にしてしまいがちですが、仔犬を迎えて飼い主様とのコミュニケーション
がスムーズに取れるようになるまでは極力別々に行動する方が
後の問題行動への発展のリスクを下げる事ができます。
具体的な管理方法は担当トレーナーにご相談ください。