犬の気持ちをつかむトレーニング
トレーナーとしてご自身のトレーニング技術を向上させる事の第1歩は情報収集ではないでしょうか。日本のトレーニング業界は閉鎖的な部分もあり、技術を公表しない方が多く、情報を得る機会も少ないと思います。
残念ながらこれでは業界全体のレベル向上が出来ません。
このサイトでは様々なトレーニング情報を提供して皆様の日々のトレーニングにお役に立てればと思います。
<犬のトレーニングとは>
犬のトレーニングとは現状の行動を求めている行動へ導く事です。導き方はさまざまで方法はたくさんあります。
ある方法でAちゃんは出来てもBちゃんにはまったく理解してもらえない場合もあります。Bちゃんに合う方法を見つけ出す事をしなければなりませんが、たくさんの方法や手段を持っている引き出しの多いトレーナーは色々な事を試す事ができますが、引き出しの少ない、または経験値が低いトレーナーは見つける事が出来ず、Aちゃんで行った方法を押し付けてしまう場合もあるのではないでしょうか。このようにトレーナーとして技術力を向上するには引き出しの数を増やしていくことです。その引き出しの数を増やすお手伝いをこのコラムで行っていきます。
<現状を知る>
意外と知っているようで知らない犬の現状。ベテラントレーナーは瞬時に犬の行動やボディランゲージから犬の状態を把握できますが、経験値が低いトレーナーは犬の状態を見逃している事が多い様です。犬が教えたもしくは教えようとしている作業をどれぐらい理解しているかは時折テストをして確認しなければなりません
<最終の目標行動の定義>
<良いトレーニングとは>
犬にわかりやすい
犬を混乱させない
トレーニング時間が短い(集中が切れる前に終わる)
褒めるタイミングが良い(褒める事が犬に伝わっている)
リズムがいい
褒め方が犬に伝わりやすい
トレーニングプランが細分化されている
最終の行動の定義が明確である
犬の行動が予測されている(失敗の想定)
成功へ導くトレーニング
失敗が少ない(特に初期段階では)
環境管理(強化子の管理)がされている
犬に考えさせ、選択させている
(最近の研究で動物は報酬をもらった時にドーパミンが発せられるのではなく、選択をした行動が成功する時にドーパミンが発せられると証明された。)
威圧的に犬と接するのではなく、犬との共同作業とする
犬が意欲的に作業する様な関係性
次への期待を持たせる
<犬の気持ちをつかむトレーニング>
犬は私たちが思っている以上に私たちの気持ちを感じています。世界的に著名な動物行動学者、ドッグトレーナーとお会いして彼らのトレーニング方法を見ると、共通しているのが、犬の気持ちをいち早く感じ取り理解しているところです。トレーニング方法は異なる場合もありますが、名トレーナーと言われる方ほど犬の気持ちを大切にして、犬にわかりやすい方法でトレーニングしています。技術があるトレーナーはトレーニング最中に犬にフラストレーションを感じさせない様にしています。それはトレーナーの身体の動かし方、環境の管理、リードコントロール、細分化されたトレーニング方法などきめ細かい心遣いがなされています。